第十一話「この腕(かいな)伸ばせども」








―――刀のかみ合う音や、罵声の声が聞こえる。
まるでそれらが背景音楽のように鳴り響き、二人の世界との絶妙なコントラストを生み出していた。そう、一触即発のこの空間は 無音静寂そのものだった。

一瞬の気の緩みも許されない。

特にこちらの武器である弓と相手の武器である刀は機能が反対といっていいほど相対するもので、相性が合うはずもなかった。
しかもこちらのほうが分が悪いといえる。戦の経験もそうだが、武器ひとつにしてもこちらに勝ち目があるとは到底思えない。
弓は間合いに入られた瞬間あの鋼鉄の刀に砕かれて、白く鋭い刀身に身を裂かれてしまうことだろう。
だから、こちらの利を活かすのであれば出来るだけ遠くから攻撃せざるを得ない。しかし、半身退こうとするものなら彼の足に力が 込められるのは容易に分かった。
この距離で弓を放てば確実に命中するが、放った瞬間の指の動きで彼は一気に間合いを詰め命を奪いにやってくることだろう。
一向に埋まらない間合いに、誰もが焦燥していた。
ただ一人―――この男だけを除いては。






<「再臨詔」第11話「この腕(かいな)伸ばせども」>






「なんだ、撃たぬのか」

「・・・私がもし撃ったら、あなたは撃たれてくれるとでもいうの」

「ふ・・・下らぬ質問をしたな」

「・・・・・・」

「ここでアシュなら一発、わざと撃たせてやるのだろうが・・・」

重そうな外見にも関わらず響くかちゃり、という軽快な鍔鳴りにの足は自然と後ろへ半歩下がる。

「私は甘くない」

「っ!」

先ほどと同じ速さでナーサティヤは飛び掛り、消えた彼の姿を追うことの出来ないは逃げることにまで頭が回らずに ただ咄嗟に弓矢を前方に射掛けた。
しかし、空を裂く音は虚しく地に落ちてゆく。

もう逃げ場がないと悟ったは、ぎゅ、と硬く目を閉じて思わず弓を盾にして構える―――と、激しい音と共に両腕に物凄い圧力が かかり、必死に押し返そうと全体力を腕に集中させた。


「それは国宝・・・天鹿児弓、か・・・!」

「・・・く、ぅうっ・・・!」

は苦しみに耐えかねて目を見開いて目の前の状況を確認する。すると―――てっきりあの刃に切り裂かれたと思っていた自分の 身はまだ繋がっていて、無意識のうちに構えた弓が煌々と白く輝いて、まるでその光が盾のような形をつくってナーサティヤの刃を防いで いた。
しかし、この腕の力を少しでも弱めてしまえば一気に盾を突き破られそうだ。段々と疲れが溜まってくる腕に叱咤して、なんとかこれ以上 間合いが詰められないようにと力を込める。
そして必死にその重みに耐えていると、何かを恐れたのか、ナーサティヤは一気に間合いを取るために後退した。その反動では地面に 倒れ込み、その時、服の中からきらりと光るものが地に落ちた。


「天鹿児弓・・・あなたが、守ってくれた、んだね・・・」


そんな小さなことに気が回るほどの余裕は最早皆無に等しい。は慌てて立ち上がりながら、そっと弓に触れる。
あれだけナーサティヤの刀に触れていたというのに、弓身には一切の傷も付いてなかった。
そして同時に聞こえる、どこかから聞こえる鈴の音―――。


と、その涼やかな音に耳を研ぎ澄ませている時だった。





「―――今だよ! 放てーっ!」




威勢の良い掛け声と共に突然周囲を囲んでいた森からは炎の矢が飛んできて、四人が戦う戦場を瞬時にして炎の海へと変えた。
炎の壁の向こうで風早や忍人たちがにその場から離れて合流を促しているが、生憎とナーサティヤを取り囲んでいる草々は 乾燥が進んでいたらしく火の手が回るのが早く、ナーサティヤとの間合いを上手く取りながらではなかなか逃げることも叶わない。
彼も逃げなくてはこの火に身を焼かれてしまうだろうに、全く動じもせずにじりじりと一歩ずつにじり寄ってくる。そうこうしている うちにも容赦なく炎の矢は飛んできて、周囲を取り囲む炎はもう身の丈ほどの大きさになってしまった。この勢いでは逃げられそうもない。

一歩、また一歩。
退路を断たれたは炎の壁に追い詰められてゆく。この状況で彼と大きな距離をとれないことは即ち死を表すのに、無情にもその距離 はどんどん縮まってゆく。ゆっくりと歩み寄るナーサティヤは今度はもう確実に仕留められると思ったのだろうか、鷹揚たる面持ちで だらりと横に刀を構えながら、の双眸を見据えている。
せめても、となけなしの抵抗をする。三矢を番えて、限界まで弦を張って、ナーサティヤの心臓に向ける。



―――くしゃり。


「・・・・・・?」


ところが、彼はが先ほどまでいた場所まで来て何故か止まった。なにやら様子を伺ってみると、彼はその場に方膝を付き、靴の下に ある何かを拾っていたようだった。
そこまで見てはっと我に返ったは張っていた弓を勢い良く放つ。今なら何かに気をとられているし、屈んでいるためろくな回避行動 も取れないだろう。



だが。


―――キィン!


「・・・っ! どうして、絶対命中したと思ったのに・・・!」

「・・・・・・」

いや、実際彼女が放った矢はナーサティヤに届いてはいたのだ。しかし、彼はしゃがんだ姿勢にもかかわらず天羽羽矢を鏃ごと縦に 真っ二つに切り裂いたのだ。
流石にややかけてしまった己の白い大剣を目に映しながら、諦めることなくもう一度弓を構えるの姿を目にして彼はようやく言葉を 放った。


「・・・あの不可思議な懐郷の夢幻(ゆめまぼろし)は、お前が見せた現つだったのか」

「え・・・?」

良く分からない問答を受けて、は愁眉を浮かべる。だが彼の様子を見てみると、先ほどまでの恐ろしい気配は消えていて、何かが違った。

「この桜の花の色彩は、あの時のものそのもの・・・」

「っ! それは・・・!」

焔の光を受けてきらりと反射した何かに目を留めて、は声を上げる。
ナーサティヤの手に握られているのは、が元いた世界からずっと大切に持ち続けていた桜の花のお守りで―――まだ記憶もない、 小さい頃―――それこそ恐らく五年前の橿原宮から持ってきた桜の花であろうと推測される―――それを風早が押し花にして、綺麗に 装飾を施してにお守りとして渡したものだった。


「運命とは、時に皮肉なものだ。かような平凡な花弁を未だ大切そうに握りしめているとは―――」

「何? なんのことを言ってるの? 一体、あなたは・・・・・・」

桜のお守りを見ながら呟く声がどこか切なくて、は弓を放つことを忘れてナーサティヤに問いかける。

―――と、その時ふと彼が剣を持つ腕を天に掲げ―――




しまった――――――!




そう思った時、彼女の手に弓の姿は無かった。














「・・・・・・返すぞ、龍の神子」

「えっ・・・・・・?」



硬く閉じていた瞼を恐る恐る開けると、がさりという何かが草むらに落ちる音と共に、そこには先ほどまで彼の手中にあった桜のお守り が無造作に横たわっていて―――呆気にとられていると、


! 良く頑張りましたね。さ、もう大丈夫ですよ」

「風早・・・!」


アシュヴィンの猛攻撃を炎を逆手に取ってうまく利用したのだろう風早が駆けつけて、を抱きかかえて安全な間合いまで飛びのく。
何故・・・そう呟くの目の前で、めらめらと燃えていた火は急激にその勢いをなくしていった。まるで何か大量の水をかけられた かのように急速に、しかし水蒸気が上がらずにぴきぴきと凍る様は異様ともとれる。
その不思議な光景にきょろきょろと見回すなかで、今は遠くにいるナーサティヤを再度睨みつけた。
彼はなにか特殊な呪文を唱えたようで、岩長姫が放った炎の海を瞬時にして氷結させてしまっていたのだ。

「私の名を知らなかったか、中つ国の老将よ。煉獄の業火は我が眷属だ」

ぐ、と林の向こうで指揮を執っていた岩長姫の顔が歪む。

「奇襲をかけるのに好機という判断は間違ってなかったぜ?」

先刻まで炎のなかで風早と激闘していたアシュヴィンが刀をゆったりと構えながら、ナーサティヤの隣に佇みながら勝利の微笑を 漏らした。

「亡国の王など、乱を呼ぶ源にしかならぬ。中つ国の二ノ姫、お前は豊葦原に戻ってはならなかった」


急いで天鳥船から出てきたため退路はもはや荒魂によって塞がれてしまっている。目の前には歴然とした力の差を見せ付けた強豪たちが 二人。周囲は脱出には不適な鬱蒼とした木々―――この場はそう、いわば絶体絶命そのものだった。


「・・・・・・」




しかし、がどうしようかと思案に暮れている、その時だった。





「どうした?」

アシュヴィンが刀を軽く構えながら、たち側に控えていた男に尋ねる。

「・・・・・・今の私たちではあなたがたに勝てません・・・・・・」

「投降するということか?」

「道臣殿、あなたは―――」


最早絶望的、といったような驚愕と落胆に塗れた忍人の声が、常世の軍へと迷うことなく足を進める道臣の背に投げかけられ、一瞬 彼の表情が苦痛に震える。だが、足取りは未だしっかりとして、彼の言葉など無視してついにアシュヴィンの御前までたどり着いてしまう。


「・・・・・・わっ、私はあなたたちほど強くはないのです!」

「なるほど、賢い判断だ。剣を捨てて、こちらに来てもらおうか」

「・・・・・・・・・」


―――ぼとり。

アシュヴィンの確かめるような声音にまるで、観念しましたとでもいうように、道臣は握り締めていた刀を地に落とす。


「本当に剣を捨てましたか」


そこで一気に距離を詰めて、油断していた彼らに刀を突き立てればいいものを、と最早彼の臆病に感心すらする面持ちで柊は苦笑を 浮かべた。


「私は・・・戦うことはどうしても好きになれません」


あの、聡明で誰よりも二ノ姫であるの帰還を喜んでいた彼が、一体、何故―――・・・・・・。
一同が暗い絶望に唖然とするなか、不意に道臣はぐっと両手を二人に向けて差し出す。
そして―――。


「ですから、これでお許し願いたい・・・っ!」

「―――何?」

ナーサティヤの目が僅かに見開かれる。



「三環鈴よ。敵を――――――退けよ!」



まるで恐怖を叱咤するかのような力強く言い放たれた言葉と同時に涼やかな鈴の音が大きくこだまし、彼の拳から濃く蒼い光が溢れ出す ―――何事かと思った一同は急激な眩しさに目を覆わざるをえなくなった。
そして物凄い風が中心から吹き荒び、その影響で折れた木々を腕で防ぎながら両足にぐっと力を入れてやり過ごす。


「ああっ・・・! ふたりがいない?」


風がようやくおさまった頃、が目を開ければそこには先ほどまで刀をちらつかせ威圧していた二人がいなくなっていた。ただ、 そこには裏切ったはずの、両腕を掲げて固まっている道臣の姿と、周りを確認すれば自分と同じくぽかんとしている仲間の姿だけがあった。

「驚きましたね」

暫くの間があった後、柊が最初の一言を放つ。すると、ようやく無言の束縛から解放されたかのように、道臣の配下である布都彦が 慌てて彼に駆け寄っていった。

「しかし、道臣殿、今のはいったい・・・」

「三環鈴・・・ですね?」

その場にふらふらとへたりこむ道臣の背を撫でながら問いかけた布都彦の言葉に、確認するかのように風早が優しく問いかける。

「三環鈴が持つのは、遠くへ人を運ぶ力です。しかし、近づかねば力を発揮しません・・・ですから・・・・・・」

「投降したと思わせ、近づいた・・・のですか」

「倒せたわけではなく、ただ、遠くへ連れ去っただけ・・・。なんの解決にもなっていませんね」


刀をようやく腰の鞘に収めた忍人の言葉に、道臣は困ったような、しかしどこか誇らしげな微笑を浮かべて俯く―――だが、は何の 解決になっていないとは決して思わない。退路を完璧に断たれたあの状況で、どう足掻いたとしても結局は持久戦にこちらが耐えられなく なるのは目に見えていたから。


「そんなことありません。もうだめかと思ってたんです」


よかった・・・と、道臣同様、その場にしゃがみこみ、今ある尊い沢山の命に感謝する。


「あっ、でも・・・・・・。三環鈴って大切な宝物だったのに、ふたりに使ったから今ので全部なくなってしまったんですね。・・・ごめんなさい」

「ええ、もう三環鈴は使えません。けれど、姫、謝らないでください。―――これでよかったのです」


そう口にしてふ、と彼は空を見つめる。その目には、鮮やかに晴れる空から舞いこむ光が映りこんでいて、きらきらと輝いて―――。


「これで私も、どこへも逃げられなくなりました。そう思うと、なぜか気持ちが軽くなった気がします―――・・・・・・」


今まで三環鈴があると思うたびにどこかで逃げ道を探していた。この国を再興するという崇高な目的を掲げる心に二心はなかろうが、 しかしそれでも『確実な退路』があると思うとその心に揺らぎが生じる。そしてそれに比例するかのように己への自信は無くなってゆき、 いつの間にかこの国の行く末に希望などなく、幻想にしかすぎないなどと思うようになっていた―――。


そう、逃げることは許されない。許されないのだ。
滅び行く運命のこの世界を変えるには、絶対なる力に全員で歯向かうくらいの覚悟がなくてはならないのだから。
一度彼と同じく、一大事に逃げたはそのことを強く胸に刻み付ける。



もう引き返すことは出来ない。
『愛しいこの世界』を守るためには、一歩たりとも逃げてはいけないのだと。



「じゃあ、船に戻りましょうか」


皆が安堵にようやく胸を撫で下ろした、その時だった。










「・・・・・・ひっく・・・っく・・・」

「・・・! こどもの泣き声・・・?」

森の中から、幼いこどものすすり泣く声が耳に届く。声のする位置から判断するとそう遠くはなく、高いその音からいって女のこども だろう。もしかしたら、先ほどの騒乱で親とはぐれてしまったり、どこか怪我をしてしまったのかもしれない―――。
は声の主を探すために、がさがさと木々を掻き分けていった。近くに控えていた風早と忍人が制止に後を追ってくるが、そんなことは 気にしていられなかった。

「あっ、・・・いた・・・。・・・どうしたの? お母さんとはぐれたの・・・?」

地面にしゃがみこんでしゃくりあげる子供に極力優しく話しかける一方では彼女の身体のどこかに傷がないかを素早く確認する。
と、丁度横腹のあたりに小枝が数本刺さって、血が滲んでいるではないか。

「さっきの風で木が飛ばされて・・・刺さっちゃったんだ―――」

咄嗟に引き抜こうとするが、傷口が小児にしては広いために抜いていいものか躊躇ってしまう。それでも、と一旦枝に手をかけるが その瞬間少女は激痛に叫び声を上げて、の手は止まってしまう。しかし、そうこうしているうちにもそこから血が溢れ、少女の 粗末な着物はすぐに紅に染まってゆく。心臓が動くたびにじわり、じわりと広がってゆくその光景に、の額から冷たい汗がどろりと 流れ落ちた。


「・・・ごめん・・・ごめんね・・・・・・ごめんなさい・・・」


泣きじゃくる少女にただ何もすることが出来なくては涙を滲ませて謝ることしかできなかった。こんな時は治癒能力の高い土蜘蛛 である遠夜を呼ぶのが適切だが、彼は今天鳥船防衛のために船に那岐やサザキたちと共に残っているのだった。



どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう。



頭がその言葉で真っ白になった時―――。


「うちの娘に、なんてことしてくれるんだい!」

「あっ!」

ばっ、と凄い勢いで彼女を強奪されてしまう。一体何事かと思って見上げてみれば、そこには少女を抱きかかえた、彼女の母親と思わしき 粗末な服を着た妙齢の女がを軽蔑と怒りに満ちた瞳で睨みつけていた。
彼女のそばになにやら用具を持った男もいて、おそらく村の医者だろうその男も同様に睨んでいた。


「中つ国の姫だかなんだか知らないけど、この子が死んじまったら一体どうしてくれるんだ!! 治すことが出来るのかい!?」

「そ、それは・・・・・・」

「うちの愛(まな)息子は中つ国の兵になってむざむざ死んでいった。失踪した姫様がお戻りになって平和な国をまた作ろうとしているからと言って喜んで志願した・・・あたしの制止なんて無視して」

こんな場合ではない、とでも言うかのように、母親の罵倒のなかでそそくさと医者は少女の腹に刺さっていた枝を素早く抜き、傷口を 殺菌した清潔な布で多い、止血をする。当然麻酔などこの世界に存在しないため、少女はあまりの痛みにその瞬間一旦意識を手放した。
は自分が不安のために到底できなかったその素早い所業を横目に焼き付けながら、女の激昂に震える視線に目を伏せた。

!」

「二ノ姫!」

「うちの息子を殺して、おまけにこの子まで奪うつもりかい。・・・平和な国を作るといいながら、そんなに血を求めるのかい?仲間を守るとか大層なこと言いながら、あんたたちはいつも守られているばっかりじゃないか!」

がさがさと慌ててのあとを追ってきた風早と忍人は思わずその光景に足を止める。
なにやら少女が倒れ道端で治療を受けており、その母親と思われる女の呵責に涙を堪えて耐えるの姿。

「あんたは守ってくれた人間に何もしてくれない・・・!龍の加護だって受けられないくせに、偉そうなこと言うんじゃないよ!」

「・・・・・・」

「―――前から思ってたんだよ。あんたたち、本当はただ悪戯に戦争をしたいだけじゃないのかい!?」

「――――――!!」


その言葉を聴いた瞬間、ガン、と、まるで重い鈍器で頭を殴られたかのような衝撃がの頭を激しく打った―――。







もう―――それからは何の光景もに情報をもたらすことは無かった。





ただ、おそらく風早が上手くその場を納めてくれたのだろう。
気が付けばその女がいた場所から引き返していて、ショックのため足に力の入らなくなった自分の肩を抱くように支える風早の体温が 酷く暖かかった。


そしてどこか遠くの世界に意識が行ってしまったかのように呆然とし、ふらふらと歩くの姿を横目に見ながら、忍人は無言で歩く。

彼の鞘では、女の言葉に歓喜するかのように破魂刀が暗黒に光って、哂っていた。














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さて、今回の話はなんとも難しい場面だったというかなんというか。
国を率いる王というもの、それは大衆の幸せを叶えるものであり、そのためには小さな犠牲を厭わない冷酷さを持っている人物でなくては ならないと思うんですよね。はそういう意味ではやはり王には向いていないのでは、とも思うんですが、それでも皆を守る!という 強い意志が好きなんですよね。きれいごとを実現しちゃう人は本当に憧れます。

サティが目に留めた桜のお守り。やっぱり風早が作っていました(笑)彼はとても調理手芸が上手い気がするのは私だけだろうか。
このお守りは後々にも出てきます。

道臣さんの
「もう逃げることは出来ない」というセリフが好きです。自分も気付けば逃げ道探しているようなチキン野郎なので彼の心情変化を もたらしたって凄いと思いますよ。チキンは本当に、自分のテリトリーでしか物事が考えられない人間ですからね。
忍人も実は、そのような臆病さというものは道臣以上にもっているのではないでしょうか。

ただ、道臣さんは「怖いから逃げ道確保しておく」という考えに対して忍人は「怖いからもっと力つけてやる」みたいな感じなわけで、 根本は似ているんだと思います。

最後の少女と母親のシーン、やや錯乱気味とはいえこの女の人が言っていることはにたいする民々の代弁だと思うんですよね。
(やっぱり国を率いる人間というのは栄光や名誉や歴史のかわりに天涯孤独なんだなぁ・・・としみじみ)
「ただ戦争をおこして血を流している」だけにしか見えないですからね・・まぁ、この時点ではしょうがないことなんですが。
そのが禍津日神の件から一転して頑張る姿がまたいいんですよね。まぁ、この連載であるのかどうかわかりませんが(おい)


次回、ようやく四章にはいるため、オリジナル要素が増えていきます。シャニいいよ、シャニハァハァ!←






6:34 2008/10/19